みんなが(独断で)選ぶ2014シーズン名シーン ⑥

2014年12月30日

稲岡靖弘さんが選んだインディ500の予選映像から
マイナス角度のリアウイング。


上の映像は予選アテンプト中の琢磨選手のレースカー。
リアウイングがマイナス10度あたりに設定されています。
レギュレーションではマイナス11度まで許されています。
もうこの位置からはリアウイングにあるスポンサーロゴは見えませんね。

で、下は決勝レースでのRハンターレイのレースカー。


こちらはわずかながらプラス角度になっています。
その差は10度近くもあるということです。

なぜ、そのような設定になるのか。

インディカーは車体全体がダウンフォースを発生するウイングカーなので、前後のウイングはあくまでもハンドリングバランスを取るためのものになっています。なので、1台だけのクリアラップでフレッシュタイヤスタートで4周(+ウオームアップ2周)だけの予選アテンプトでは”最大限に空気抵抗を減らすために”フロントはほぼ水平、リアウイングはマイナス角度に設定します。

33台が一斉にスタートし、フルタンクから30周前後のロングランが必要となる決勝レースではダーティエアの中でもハンドリングバランスの安定性が求められれます。なので、予選アテンプトの時よりも大きなダウンフォースを得ようとわずかにウイングを立てた状態になります。

しかし、ウイングアングルがあれば安定してターンを走れますが、逆にウイングを立てるほど空気抵抗は増大してストレートでの最高速度が下がってしまいます。ストレートが長いインディアナポリスでは最高速度の差は大きく響きます。しかし、ダーティエアに飛びこまなければオーバーテイクはあり得ません。そのトレードオフをどうするかが悩ましいところです。

なので、最高速狙いでウイングを寝かしたレースカーは集団に埋もれると途端にペースが遅くなり、ウイングを立てたレースカーでは集団では安定走れるものの、ストレートでは後続にキャッチされやすくなります。

今年、2014年のインディ500再放送や録画を見るときは、これらの点に注意してみてみてください。ピットストップごとに行われるフロントウイング調整が立てる方向か寝かせる方向だったかも覚えておくのをお忘れなく。