そろそろ我々も前に進みましょう

2011年10月22日


日本流に言えば初七日もすぎようとしています。
我々コメンタリー陣には僧侶の資格を持つ松田秀士さんがいらっしゃいます。

世界のレース界でも唯一の「僧侶」である松田さんには
生放送中には「レーシングドライバーの生死感」や
「レースで起り得る厳しいさだめ」など
倫理的なことや哲学的なことをお話しいただきました。
レース界の大ベテランというだけでなく、
三宝に帰依する松田さんならではの含蓄のあるお話でした。

読経などはありませんが
松田さんと共に手を合わせて静かに彼をお見送りしたいと思います。
合掌。

最前線に立つことになった実況村田さんからの言葉

2011年10月21日

http://csr-inc.co.jp/kami_jikkyoh/index.html

実況担当の村田さんがGAORA生中継時の状況、
その時の心境をウェブラジオで詳しく語っています。

安全にクラッシュさせる技術を持っているインディカー

2011年10月21日

事故=死亡事故ではりません。

事故の発生は100%防げないと断言できます。
事故=クラッシュはレースのスペクタクルの一部であることも現実です。

しかし、インディカーでは
いかに安全な事故にするかを追求し続けています。
その結果、今回は時速360キロ中で事故にもかかわらず
巻き込まれた13台中、
12名はマシンから出て来て自力で歩いていました。
これはインディカーが長年追求してきた安全性の成果によるものです。

インディカーでのレース中の死亡事故は1999年CART最終戦の
カリフォルニアスピードウェイ(1周2マイル、コーナーバンク14度)での
グレッグ・ムーアの単独事故によるものでした。

その前は1996年CART第9戦トロント(ストリートコース)での
ジェフ・クロスノフとステファン・ヨハンソンの接触で
クロスノフが中を舞ってコーマーシャル1名を巻き添えにして
街路灯へ激突したものでした。

この11年間、
観客、コースマーシャル、レース中のドライバーの犠牲者は出ていませんでした。
これはインディカーが
「安全にクラッシュさせる技術」を高めてきた成果だと言えるでしょう。

レースで事故を0にはできません。
要はいかに「安全にクラッシュさせるか」なのです。

レース事故での死亡率はきわめて小さくなってきています。
しかし、残念ながら死亡事故0にすることは極めて難しいでしょう。

今回も事故によって3台が宙を舞ってキャッチフェンスに激突しました。
しかし、WパワーとPマンの命は
レースカーによってしっかりと守られたのです。

残念ながらDウェルドンは
身体が直接、キャッチネットの支柱に激突しました。
レースカーはダンを守ることができなかったのです。

この生死の差はぶつかった時のレースカーの姿勢でした。
残念ながらインディカーは
宙に舞った車体がどこにぶつかるかまでは安全基準で決めることができません

仮にコクピットにキャノピー(風防などの多い)があったとしても
キャノピーを押しつぶしていたでしょう。
時速300キロ以上での衝突事故は飛行機事故と変わりません。

この3台の空中姿勢を分けたのは「運」だと言わざるを得ません。

キャッチフェンスはスタンドの観客を守るもの
レースカーがコース外に飛び出さないようにするもので
残念ながらドライバーを守るという機能は与えられていません。
キャッチフェンスは最後の砦です。

しかし、次のレースからは前車に乗り上げにくいように工夫された
レースカーでレースが行われます。
前車に乗り上げなければキャッチフェンスには衝突せずにすみます。

我々も多くの観客もインディカーが
「安全にクラッシュさせる技術」を持っていることを知っています。


今回がいつもと違ったことは何だったのか。自論ですが
「高い平均速度」「スムーズな路面」「曲率のゆるいコース特性」
この三つが重なってしまったことです。
このために各レースカーの間隔は近すぎるものになってしまいました。

後者二つは変更できないので
時速224マイルを超えていた平均速度を
あと10マイルほど下げていれば、
最悪の結果は招かずにすんだと思います。

ケンタッキーは29台の出走があり
テキサスではいつも密集レースになります。
しかし、速度は時速215マイルほどです。
このたった10マイルほどの差が決定的な差を生んだのだと思います。
エラーへのマージンがいつも以上に小さくなってしまったのです。

レース前にドライバーや関係者からこの速度の高さを
問題視する声はありませんでしたが、
今後事故調査が進むにつれて、速度域の話が出てくると思います。

時速224マイル台は近年では
インディアナポリス以外では見ない数字です。
それほど速度域が尋常ではなかったと言うことです。
放送中にその件に触れるチャンスがありませんでしたが
今回はなぜ、インディカーが速度をコントロールしなかったのか
ずっと疑問に感じていました。

AJフォイト、Jジョンソンに喝!

2011年10月20日

http://www.usatoday.com/sports/motor/indycar/story/2011-10-18/Foyt-Andretti-defend-oval-racing-slam-Jimmie-Johnson/50819204/1

USAトゥデイの記事です。
「AJフォイトとMアンドレッティは
”すぐに宙を舞うインディカーのオーバルレースはやめるべきだ”
と指摘するJジョンソンをはじめとする人々に苦言を呈した」
とあります。

「Jジョンソンは何も現実をわからずに発言している」
「だいたい乗ったことも無いくせに何ワケわからんことを言ってるんだ!」
「ストックカーだって危険性は同じだろうが、ワシは両方に乗った、で両方で痛い目にあった」
と、インディ500デイトナ500を制している
AJフォイトはJジョンソンに”喝”を入れた。
さすがじっちゃんだ!

マリオは
「70年代くらいまでは、ひとたび大事故が起これば生存率は5割に満たなかった。
でも現在は99.9%は命は救われる。
たしかに改善点はあるが、我々が100年かけて築き上げてきた安全性を
否定されるのはたまったものではない

と憤慨しています。

AJはさらに
「NASCARにせよモディファイドカーにせよ危険度に変わりは無く
今後も仲間を失う可能性だってある。
自分だって多くの友人を失ったし、そのたびに傷ついた。
誰も犠牲者が出てしまうことは望まないが
長年の努力で犠牲者はだいぶ減ってきている。
誰もが安全性向上のために妥協のない作業をしてきたからだ。
それでも、犠牲者は出てしまうことがある。
そんなに高くないスピードの時にでもだ。」
「今のインディカーはワシの時代と比べて1000%以上安全になってる
誰もが事故など望んでおらず、100%の安全性を求めている。
でもどのレースでも事故は起こりうるし、
そのたびにこういう声が上がるのも仕方はないと思う。
今はただ、このようなことが二度と起きないように祈るばかりだ。」
と述べています。

マリオは
「常に100%の安全性は追求しているが、現実はそうならない
これまでも多くの努力が払われてきた。
今は専門のセーフティスタッフとドクターが全レースに帯同している。
20年前には考えられなかったことだ。
今はレースをしている時の方が、
レース場と家を往復する時よりもはるかに安全だ。
今回の事故は徹底的に解明されるべきで、
その調査結果は尊重されるべきだと思う。
何か改善されなければならない場合は対応しなければならない。
しかし、幸運にも我々は新しいレースカーが必要だと言う必要は無い
なぜならば、すでに安全対策された新車が次のレースから用意されるからだ。」

さすが、御大!!

「インディカーレースの安全性、危険性」 本文を更新

2011年10月20日

小倉茂徳さんのわかりやすい解説をご覧ください。

http://spora.jp/gaora-indy/archive/296/0

今回は不必要に、感情的に
インディカーレースの危険性を煽り立てる
外部からの様々な情報に対して

我々が正しい情報を発信して
従来からのインディカーファンを不安を取り除く
また安心させる
不必要な攻撃から守ることも重要だと考えています。