千載一遇のチャンスをものにしたMハルとSディクソン

2014年08月05日



【去年のリベンジ】
去年のミッドオハイオでは2ストップ作戦から3ストップ作戦への急な作戦変更で大失敗してSディクソンと衝突したストラテジストのマイク・ハルでしたが、今回のミッドオハイオでは会心のレース戦略で見事に去年の溜飲を下げました。

【Sディクソンにしかできない作戦】
「トップ10フィニッシュなんかではなく。勝ちを狙っている」というMハルのレース中のインタビュー通り120%攻めの作戦を立てたわけですが、下手をすれば無謀な作戦にも見られかねません。
これは完璧な燃費計算と完璧なピットストップを遂行する自信にプラスして、ある程度のラップタイムを維持しつつも燃費をセーブすることが条件でした。これを実行できるのはSディクソンしかいないでしょう。つまりこの作戦はSディクソンしか実行できないということです。

【新品レッド(ソフト)タイヤ3セットを活用】
ブラック(ハード)タイヤでスタートしたディクソンは多重クラッシュの破片を踏んで、すぐにブラックタイヤにはき直しました。5周目のリスタートのあとはわずか5周だけ走って10周目にピットイン。あとは新品レッド(ソフト)タイヤ3セットをフルに生かす作戦で、残り80周を27周の3スティント2ストップで行く作戦に出ました。ペースを落とせば満タンで30周は走れますが、そこそこのペースを維持するには27周はぎりぎりの周回でした。

【10周目に2回目(実質1回目)のピットイン】
ブラックタイヤを履くRブリスコーレーシングスクールになって、Sディクソンを含む4台がひかかりました。そこで1回目にピットイン。ここでいわゆる”アンダーカット”にでました。これは武藤君が指摘した通り。

【32周目に3回目(実質2回目)のピットイン】
これが最大の謎です。Jウィルソンにずっと引っかかっていたせいもあるのでしょうが、22周走ってピットに戻ってきました。結果的にこのピットインが優勝へ向けての決定的な方向転換となりました。この近辺では誰もピットインしていないので、かなり唐突なピットインでした。

【37周目にRハンターレイがスピンしてフルコースイエロー】
軒並みレッドタイヤを履くトップ勢はタイヤ的にはまだ走れましたが、その時点で2ストップが必要でした。残り50周を25周で割ればタイヤ的にも燃費的にもちょうどいいので、一人32周目でピットインしたSディクソン以外は全車がピットインしてしまいました。この結果Sディクソンが”自動的に”トップに立ちました。

【43周目リスタートからの20周】
作戦の成功が運だけではなくSディクソンの実力に裏うちされたものであることが証明されたのがこの時の走りでした。フレッシュタイヤを履くトップ勢を抑えたままで燃費も稼いで62周まで引っ張りました。トップ5では唯一レッドタイヤだったニューガーデンも最後までディクソンを抜けませんでした。


【63周目の最後のピットストップ】
アンダーグリーンで完璧なピットワーク。ピットクルーはガッツポーズもしませんでした。

【ニューガーデンがピットでミス】
このニューガーデンのミスがなければ、ニューガーデンが初優勝だたっと思います。Sディクソンはここでも助けられました。


強気に出るにもほどがあると思いましたが、
最後尾スタートだっただけに、実行できた作戦ともいえます。
脱帽。