ラスト10周は大混乱の中でフィナーレを迎えた第100回インディ500でしたが、そのラストスティントを見てみましょう。
もっとも不可解だったのはポイントリーダーでもあるSパジェノー。
L163の最後のイエローでステイアウトして3位に浮上。リスタート間際にピットストップして最後まで燃料を持たせる作戦かと思いきや、さにあらず、残り7周でピットインした挙句に1周遅れの19位に終わっています。
パジェノーと同じタイミングでピットインしたSブルデイも最後まで燃料を持たせるのかと思わせましたが、残り3周でピットインして9位フィニッシュしています。作戦担当のJバッサーも悩んだところでしょうが確実にTOP10入りを狙ったということでしょう。
ラスト10周のTカナーンのピットイン辺りから始まったチキンレースでは、誰がピットアウト後にどのポジションに何秒差で戻るかに集中して順位を追いかけていました。Sディクソンのピットインを見てもAロッシは絶対に燃料が持たないと思っていましたから。
策士のマイク・ハル(Sディクソンの作戦担当)もあそこまで大胆な作戦を取れなかったということですね。背負ってきているものが多すぎます。
一方でロッシの方はルーキーで身軽なうえに、チーム的にはムニョスの優勝争いは堅いものになってきていたのでロッシは大胆な作戦に出ることができたのでしょう。
あっぱれですね。