ユニバーサルキット、見た目以上に、ここが違う!

2017年07月25日


Photo:Indycar Chris Owens

①最低3年間の継続使用
2018シーズンから2020シーズンまでの最低3シーズンは継続使用されます。

②コストの低減
年間コストは現行モデルと比較して30%~40%低減。

③ダウンフォースの削減
現行モデルと比較して20%~25%のダウン。
つまり、ドラッグも低減されストレートスピードは増加します。逆にコーナーリング速度は低下し、スピードにメリハリが出ます。

④チームの実車テスト
パーツ自体はチームにこの11月に供給されるが、チームによる実車テストは来年1月以降になる見込み。

⑤新規参入の狙い
チームのみならず、新規のエンジンマニュファクチュアラー、パーツメーカーのOEMなどの新規参入が期待される。

⑥エンジンがより見えやすく
現行シャシーではインダクションボックスなどの上部構造体でエンジンが覆われているが、次期シャシーではそれら構造体が移動されよりエンジンが視認できるようになる。チームによってエンジンが目隠しされるようなことは排除される。

⑦ボディーワーク以外の変更点
電気系統が一新され、コクピット内のダッシュパネルが新しくなるほか、ブレーキキャリパーもブレンボ製からPFC製に変更されブレーキシステムも一新される。

⑧メイド・イン・インディアナポリス
エアロパーツの大半はスピードウェイ(町名)にあるダラーラのファクトリーで製造される。

⑨ショックアブソーバー

従来通りチームごとで自由に選択、開発が可能。ゆくゆくはコスト抑制のために規制する方向で検討中。

 

ハイダウンフォースによるコーナーリング速度の高さはバトルに結びつかないどころかストレート速度を低くしてブレーキングバトルを減少させてきました。

今後はダウンフォースが減ることによって、コーナーリングでのドライビングスキルの重要性が上がります。言うことを聞かないレースカーをコントロールするというドライバーのアクションが可視化されることになります。これはレース観戦がより面白くなるということです。琢磨選手には有利になるでしょう。

コーナーリング速度の低下によってロードストリートショートオーバルでのラップタイムはダウンする可能性はありますが、数秒のタイムダウンはレースの面白さには影響することなく、よりバトルを増やす結果になると見られています。

”コーナーリング速度が速い”と言うのはレースとしては全く売り文句にならないことを意味しています。

リアホイールガードが廃止されていますが、リアホイールガードの装着は安全性の向上が目的であって、”装着”自体は目的ではないので相対的な効果が勘案された上での結果だと思います。

ビームウイングフラップはアンダーウイング終端に移設されています。

インディカーが新型エアロを公開

2017年07月25日



インディカーは2018シーズンから使用される新型エアロキット=ユニバーサルキットの実車を公開しました。ユニバーサルキットは斬新なデザインながらも、かつてのインディカーのスタイルを残し、「力強く」「安全で」「よりスリリング」なものになっています。

ユニバーサルキットは「スーパースピードウェイ」用と、「ショートオーバ/パーマネントコース/ストリートコース」用の2つがリリースされ、ホンダエンジンユーザーもシボレーエンジンユーザーもそれぞれのコースで共通のエアロキットを使用します。



ユニバーサルキットではより順位変動を生む空力特性を取り入れたほか、重心をより前方に移動させてより俊敏な動きを実現し、インディのターン3で5ワイドすら実現できるとしています。

ユニバーサルキットは2012年にデビューしたダラーラ製のIR-12シャシー用の新型エアロキットとして開発が始まり、開発にあたってはダラーラと英国の3Dアニメーションデザイナーのクリス・ベティ氏の共同作業によって行われ、レースカーとしての実用性に未来的なデザインが融合されています。

これまではCGによるデザインコンセプトが公開されてきたユニバーサルキットですが、この25日火曜日にインディアナポリス・モータースピードウェイでスーパースピードウェイ用の実車テストが行われます。



【より力強く】
ユニバーサルキットは1990年代前半のインディカーのスタイルであった低くでワイドなデザインをベースとしながらも次世代レースカーとしてのデザインを取り入れています。

より低くなったエンジンカバとショートオーバルロードコース用のリアエンドプレートへの流れはなだらかな傾斜を描き、リアホイールガードが無くなってすっきりとした印象になっています。

小型化されたウイングはより低い位置となり、すっきりとした印象を与えてきます。

サイドポッドにはこれまで通りに順位やピットタイムを表示するLEDディスプレイが装着されます。

オンボードカメラはこれまでのロールフープ上とリアビューピラー内に加えてフロントノーズとリアアッテネーター(リアバンパー)にも搭載されます。

【より安全に】
インディカーとダラーラはこれまでの6年間にIR-12シャシーのコントール性能の限界点についてリサーチを行い、新型エアロキットにその結果を反映したとしています。

横方向からの衝撃吸収に対してはサイドポッドの前縁とエアインレットのダクトがラジエーター前方のクラッシャブルストラクチャー(衝撃吸収構造)を構成したほか、対衝突安全性が大幅に高められています。

この衝撃吸収構造体はあらゆる方向からの衝撃を緩和し、ドライバーの着座位置で構造体は8インチ(20.3cm)から10インチ(25.4cm)に拡大されています。

サイドポッドはFIAのサイドインパクトテストをクリアする基準で設計され、インレットダクトとサイドポッドはカーボンファイバー/ダイニーマ(=東洋紡製イザナス)で形成され対貫通性を向上させています。
http://www.toyobo.co.jp/seihin/dn/izanas/index.html

サイドポッド内の冷却水とオイルの熱交換器(ラジエーター)はより前方に移されて、ドライバーサイドには衝撃吸収体が装着されます。



新型エアロはインディカーのシミュレーションによれば90度、135度、180度のいずれの向きにスピンしても宙に浮かないとされ、より小型化された前後ウイングのメインプレーン(主翼)とノーズに装着されたセンターラインウィッカーがスピンした時の車体のリフトを防止するとしています。

フロントウイングは小型化されたほかに、部品点数が削減され、デブリの散乱を防ぐほかメンテナンスの軽減に貢献しています。

上記の対策により、ドームスキッドプレートとエンジンカウルの大型フィンは必要なくなりました。新エアロではアンダーウイングにはラテラルドームが装着されています。

リアホイールガードとウイングレットは廃止されます。

ロードショートオーバル用パッケージではリアアンダーボディ内にフェンスが追加されます。

コクピットのウインドドスクリーンは後日追加リリースされます。



【よりスリリングに】
エンジンは引き続き2.22リッター、V型6気筒、ツインターボエンジンが使用され、去年のインディ500予選並みのスピードが出るとされていますが、軽量化されたことによって、いくつかのコースではスピードが上がる可能性があります。

ダウンフォースは前後のウイングではなく、アンダーウイングでその多くを発生する構造とし、ロードストリートショートオーバル用では従来よりも19%増加した66%をアンダーウイングで発生するとしています。

車体上面で発生するダウンフォースを削減した結果、追加エアロパーツの必要性を低下させるとともに後方乱気流の影響を受けにくいものにしています。

ショートオーバルにおいては後方乱気流の影響を受ける距離は従来の半分程度となり、より接近戦やパッシングムーブがし易くなるとされています。

さらに車体重心はより前方に移されてハンドリングバランスが高まるとされています。

【今後】
OセルビアとJPモントーヤによって下記スケジュールにて実車テストが行われます。
7月25日 インディアナポリス・モータースピードウェイ(スーパースピードウェイ)
8月1日 ミッドオハイオスポーツカーコース(パーマネントロードコース)
8月10日 アイオワスピードウェイ(ショートオーバル)
9月26日 セブリングインターナショナルレースウェイ(ストリートコース想定)

各チームには11月にパーツ供給される予定です。
フォトギャラリーはこちら。
http://www.indycar.com/photos/gallery?g=3134

ルーオフモーゲージがミッドオハイオで琢磨選手のスポンサーに

2017年07月25日



佐藤琢磨選手がインディ500を制した時のスポンサーであった「ルーオフモーゲージ」がインディ500翌週に行われたデトロイトダブルヘッダーに続いて、今週末のミッドオハイオ戦でも琢磨選手のメインスポンサーを務めます。

インディアナポリスをベースとするルーオフモーゲージはこのたび新たにオハイオにも事務所を開設。今週末もスポンサーを務めることになりました、。

ルーオフモーゲージがメインスポンサーを務めたレースでは、インディ500で優勝した他、デトロイトのレース2でポールポジションを獲得した他、両レースでトップ10フィニッシュ。同じくアンドレッティからワールドラリークロスに参戦しているスコット・スピードもルーオフモーゲージのスポンサーイベントで優勝しています。