ショートオーバルでの作戦

2020年09月01日



最近の傾向としてはタイヤの消耗(デグラデーション)が大きく、ロングスティントでのラップスピード差が大きくなりがちなので、グリッド中段以降からスタートしてとりあえずトラックポジションをアップさせたい人はフューエルウインドウに入ったら早めにピットストップしてアンダーカットを狙う傾向が強くなってきています。

このアンダーカットが狙える条件としては燃費的に問題が小さい場合です。

一方でグリッド上位の人たちはできるだけ引っ張ったほうが有利なケースが多いです。イエローが出る可能性もあるので、イエローを待ってピットストップできれば、アンダーカット勢を大きく引き離すことができます。

この引っ張る作戦が有効な条件としては、トラフィックに引っかかっても前に出て行けるようなレースカーでなければなりません。昔のマイケルやビルヌーブ、ホーニッシュJrのようにトラッフィックを縫うようにすり抜けて前に出ていけるレースカーであれば明らかに引っ張ったほうが有利です。

もしくは前がずっとクリアであればオーバーカットも可能になります。今回のレース1の琢磨選手のケースがそれにあたります。

しかし、レース2では25周目から25周に渡ってテールエンダーのエドに引っかかっていたので、アンダーグリーンが続く状況では確実にマージンを失っていきました。

インディカーではバックマーカーにラップリーダーが近付いた場合はブルーフラッグが振られてもラインを譲る義務がないばかりか、レースコントロールからはラインとペースを維持するように指示されるので、ラップリーダーは自力で前に出るしかありません。

バックマーカーに無理やりラインを外させるとタイヤかすに乗る危険性や大きな速度差が生まれるケースがあるのがその理由です。

これもショートオーバルの醍醐味です。

今シーズンは新型コロナの影響でタイヤテストやマニュファクチュアラーテストの実施ができず、十分なグリップを発揮するタイヤやベストなエアロパッケージの追及が全くできていません。

来シーズンはベストパッケージでのショートオーバルレースに期待したいところです。