開幕戦で運命を分けた2ストップ対3ストップ

2021年04月19日



予定よりも1週間遅れで開幕したインディカーシリーズは上限2万人の観客動員でアラバマ州のバーバーモータースポーツパークで開催。シーズン2年目でチップガナッシレーシングに移籍したアレックス・パロウが二人の元チャンピオンを押さえてキャリア初優勝を飾るというこの数年とは違った幕開けとなりました。

ポールスタートだったパト・オワードは3ストップ作戦を選択するも裏目に出てしまって4位フィニッシュし、またしても初優勝はお預けになっています。

レースはオープニングラップでのマルチカークラッシュなどもあって、最初の11周で8周のイエローラップが発生。これで燃費的に2ストップで行ける可能性が見えてきたため、パロウ、パワー、ディクソン、エリクソンは2ストップにしてピットデルタタイムの約27秒を稼ぐ作戦に。

予選キャリアベストの3位スタートだったパロウは最初の6周のイエローラップで2ストップの可能性を探り始め、リスタート後には前を走るオワードとロッシの走りを見てその2台が3ストップのペースであることを確信。あとはピットの指示通りの燃料消費量で周回数を走ったとパロウはコメントしています。

ポールスタートだったオワードは25周をリードしてファステストラップも記録したものの、ピットアウトするごとにコールドタイヤとトラフィックでもタイムをロスして初優勝はおろか表彰台に上ることすらできませんでした。

最終スティントはパロウ、パワー、ディクソンの優勝争い。如何にプッシュパスを有効に使いながら燃費走行をするかという、盾鉾の使い分けを強いられる戦いが展開され、パロウはテールエンダーのデイリーに引っかかりながらもパワーからは逃げ切りました。

パワーはラストピットをパロウよりも1周遅らせて、コースに復帰した時は5秒差を2秒差まで縮めましたが、ファイナルラップでのミスもあって2位フィニッシュで終わっています。

最終戦は秋のイエロー祭りに

2020年10月26日



フルコースイエローが6回、トータル26周という、レースの4分の1以上がコーションラップとなる大荒れの最終戦を振り返ります。

まずはポールシッターのパワーの単独クラッシュ。ギアトラブルでシフトダウンがうまくいかなくなって4位まで後退したのちにターン3でウォールの餌食に。


リスタート直後にフェルッチがターン2でクラッシュ。


そのイエロー中にデイリーが単独クラッシュ。エントラントポイント上位22位までに給付されるリーダーズサークルプログラムの100万ドル獲得のチャンスを失う危機に。



47周目のリスタート直後のターン1でデビュー戦のマクロクリンとルーキーオブザイヤーを獲得したビーケイがノーズトゥノーズに。マクロクリンはレース後は相当首に来た模様。



63周目に2位にいたハータがターン4でオーバーラン。結局ハータはこのあともう1回ターン4でオーバーランして11位フィニッシュ。ランキングは3位に。


70周目にこの日の最多ラップリードを確定させていたロッシがターン3で単独スピン。連続表彰台記録は4で止まり、連続優勝シーズンも4年でストップ。


75周目に琢磨選手がマルコに接触してマルコはパンクしてクラッシュ。予選23位から7位まで上げたものの、20位DNFでエントラントポイントでも23位に終わってリーダーズサークルプログラムの100万ドル獲得の機会を逃す。


マルコがクラッシュしたイエロー中にヒンチクリフがターン14で単独スピン。再スタート時にハービーに接触してノーズを破損。ハービーはリアサスペンションを破損。一度にアンドレッティ軍団3台がアクシデント。


さらにイエロー中に降雨。幸いにも路面を濡らすまでには至らず。


80周目にリスタート。3位にいたニューガーデンが一気にリーダーへ。


その周のターン10でアスキューがクラッシュしてフルコースイエロー。


そのイエローの途中でペースカーが燃料切れ寸前で緊急ピットイン。正確に言うと”燃料切れ”ではなく”Low Fuel”。


結局、11番グリッドから3位フィニッシュしたディクソンが6回目のアスターカップ獲得。


結局中継は16分延長して6:16分に終了。現地NBCは5:30番組終了予定だったのを21分延長して5:51に終了。
今回現地は地上波のNBCでの放送で2時間枠しかなく、中継開始はスタートコマンド後のパレードラップ途中からでした。なので、我々は独自にその30分前から番組を開始しました。

86点の収穫はニューガーデンにとって実りの秋になるのか?

2020年10月06日



ウィル・パワーが圧倒的勝利で今季2勝目。ポールトゥウィン。75周すべてラップリード。タイヤとP2Pをセーブしながらハータを何とか抑え込む。ペンスキー勢2連勝でディクソンの勢いを止めている。


ポイント2位のニューガーデンはレース2での9位スタートから4位フィニッシュしてその差を40点差から32点差に。最終戦は去年勝利しているセントピーターズバーグ。依然としてディクソンが有利ながらも満塁ホームランで逆転できる状態にあって、ディクソンにプレッシャーをかける。


ポイントリーダーのディクソンにとって怖いのはアクシデントやトラブル。キャリア50勝を誇るも最終戦の舞台となるセントピーターズバーグ市街地コースはその50勝に含まれていない。コンクリートバリアに囲まれたストリートコースはフルコースイエロー発生の確立も低くなく、まだまだ安心はできない。スタート直後のターン1でのアクシデントも多い。


ニューガーデンが最終戦で優勝して50点獲得した場合はディクソン12位以上でタイトル確定。
ニューガーデンが最多ラップリードで53点獲得した場合は10位以上でタイトル確定するという状況。しかし、ミッドオハイオでのレースを見てもまだ何が起こるかわからない。

アクション満載のハーベストGPレース1

2020年10月03日



ノーコーションのレースでしたが出入りの激しいレースでした。

優勝はポイント2位のニューガーデン。ハータやビーケイに格の違いを見せつけて2位のロッシに14秒差での優勝。フロントロー1点、ラップリード1点、最多ラップリード2点のボーナスポイントもかき集めて最大ポイントの54点を獲得。ディクソンとの差を72点差から40点差へ!


2位フィニッシュは2輪脱輪でのパスでトラックリミットのペナルティ(順位を戻す)を受けて悔しがるロッシ。インディ500での案セーフリリースに続くペナルティに不服の態度。ニューガーデンとの14秒差をもっと詰められたかどうかは不明。


3位フィニッシュのリナス・ビーケイはキャリア初のポールポジションスタートから最終スティントは5位までポジションを落とすものの、最後は盛り返して3位フィニッシュ。キャリア初表彰台。ルーキーポイントもリード!


4位は29周をリードするもタイヤを酷使しすぎてポジションを落としたハータ。


5位フィニッシュはローゼンクイスト。最終スティントは3位まで上がるも、周回遅れに手こずってP2Pを使い果たし、残り5周でロッシとビーケイにかわされて5位フィニッシュ。


予選4位から危ないシーンがありながらもディクソンの前で6位フィニッシュしたパワー。
残り2レースはディクソンの前にいることが重要!


佐藤琢磨選手は予選でのスピンで24番グリッドから6ポジションあげての18位フィニッシュ。最初からギャンブル狙いでウイング寝かせ目の低ドラッグ仕様でイエロー&トップオフでの2ストップを狙って超燃費走行でじっと最後尾をトロトロ走行。こういう時に限ってスタート直後ののアクシデントは無くノーコーション。結局燃料は足りずに3ストップに変更。3セットしか手元にないレッドタイヤ温存もあって最後はハードタイヤで我慢の走行。最初から3ストップ作戦だったらもっとジャンプアップできたか・・・。
明日はケイヒンがプライマリースポンサー。

謎だったレース2での琢磨選手の作戦

2020年09月15日



佐藤琢磨選手はレース2では予選を失敗して22番グリッドからのスタート。1回目のフルコースイエローでステイアウトしたのは当然のチョイス。皆と一緒の作戦では大きなジャンプアップは望み薄でした。


ラップリーダーとなった琢磨選手は32周を走って33周目に1回目のピットストップ。

このピットイン間際には30周を超えるロングスティントだったにも関わらず、ピットイン前6周に渡って1分9秒台を連発して自己ベストも更新。タイヤはソフトからソフトへ。ウイングをハーフターン立てました。

自己ベスト更新で9秒台連発にも関わらずにウイングアジャストをするということはソフトタイヤでの好調さを示すものでした。

この時点でディクソンは琢磨選手の後ろで、ともに残り1ストップでした。
しかし、琢磨選手はグラハムに引っかかって、好調なはずだったソフトタイヤをたった15周でハードタイヤに交換。



ディクソンは琢磨選手がピットインした直後にグラハムをパスして引き離していきました。
そしてディクソンはソフトタイヤで25周を走って59周目にラストピット。チルトンの前の12位でピットアウト。最後はハードタイヤで追い上げて10位フィニッシュしています。


今回はレース1とレース2の間には14分間(赤旗連発で実質5分)予選セッションしかなく、ドライタイヤでのチェック走行は一切できませんでした。

ハードタイヤで非常に苦労したとコメントしていた琢磨選手はそのハードタイヤで最後は27周も走る羽目になるという状況でした。


ソフトタイヤでのロングランでのペースが非常に良かったのですから。2スティント目をもっと引っ張っておけば、もう少し上のポジションで戻れたはずだと思いました。

詳細は後日琢磨選手本人に聞いてみたいところです。